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zoom RSS フランスでのセミナー:『不妊と鍼灸』について

<<   作成日時 : 2017/08/08 15:00   >>

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フランスで日本の鍼灸を広めようと精力的に活動されている、
Vincent Folks先生のお招きにより、今回で3回目となるパリでの鍼灸セミナーを行いました。

大統領選前ということもあり、パリの街はいつになく緊張した雰囲気が漂っており、
観光客も一昨年来た時と比べて少ないようでした。
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今回は「不妊と鍼灸」をテーマに2日間の日程でセミナーを行いました。
第1日目は不妊と鍼灸の歴史的な関わりと、生殖医学の基礎的な知識、
また現在の施術法などを交えた講義内容でした。

人間の誕生という、人類にとって、最も身近に存在してきたイベント、
そのイベントには近代科学が成立する以前から、
伝統医療が生殖や出産に寄り添ってきた歴史があります。
鍼灸や漢方も伝統医学であり、
生殖に関する治療法の知識が、古典に蓄積され、現代に伝えられています。

2日目は臨月期や産後の諸問題への施術方法、
また実技を交えた構成でセミナーを実施しました。

参加者の方はフランスをはじめとして、ベルギーやスペインから来られた方もいました。
欧州では理学療法士や看護師などの医療職の方々が鍼灸に興味を持ち勉強される傾向があるようです。
またコーチングのインストラクターをされている方も参加されていました。
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不妊の原因には、排卵因子、卵管因子、子宮因子、頚管因子、免疫因子などの問題がありますが、
医学的検査を行っても特に異常がみつからない、原因不明の不妊が多くの割合を占めています。
ある産婦人科の調査では、妊娠を希望して検査に訪れる方の約70%が原因不明の不妊と診断されたとの報告もあります。

現代医学では、通常では原因不明と診断された場合、補助生殖医療の適用になります。
つまり、体外受精や顕微受精などの治療法が選択されます。
しかし、これらの治療を受けた場合、妊娠の確率は上昇しますが、
統計データでは、自然妊娠と比較して、僅かに上昇するにすぎません。

結局は、受精させても卵子を受け入れる側のコンディションが改善されなければ、妊娠と出産に至らない場合が多くあります。

現在、鍼灸は、この原因不明の不妊に対して、妊娠の可能性を高める手段の一つと考えられています。
鍼灸と妊娠に関する研究はまだ少ない現状ではありますが、鍼治療の有用性についての研究も報告されています。
ドイツ、ウルム大学での研究

では、なぜ鍼灸の介入によって、妊娠の可能性が上昇したのでしょうか?

国内の研究では、不定愁訴のスコアを施術毎に記録し、そのスコアが減少したグループが妊娠率が有意に上昇したとの報告があります。
当院でも妊活中の方が多くお見えになりますが、冷えや生理不順などの身体症状を抱えてい方々がいらっしゃいます。

当院では不妊に関して、伝統的な施術方法を取り入れた治療を行っており、
鍼灸治療の経過に伴い、上記の症状が徐々に軽減し、その結果妊娠に至ることが見受けられます。
また鍼灸治療を受けてから子宮内膜の厚さが着床可能な厚さに達したとの報告を受けることも
多くあります。

セミナーでは日本での生殖医学の現状や鍼灸との関わりについての講義を行いましたが、
フランスでの生殖医療の現状についての話も受講生から聞くことができました。
医療の面以外でも、
フランスは、社会的には出産後も女性が社会参加できるシステムや子育て家庭に対する社会的補助が充実しており、
現在の出生率は2.01にまでになっています。
(ちなみに、日本の出生率は2013年で1.43ですが、それでも2005年の1.26からは上昇しました)

フランスでは、自然な医療を好む人々も増えていることから、鍼灸に興味を抱く人も増えているようです。
セミナー後は時間も少しあったのでパリの街を散策しました。
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レストランやカフェでは、グルテンフリーのキノワを使ったメニューを多く見かけました。
クスクスのようなものですが食後感は軽い感じで食べやすかったです。
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以上、フランスでのセミナーの報告となりますが、
今回のセミナーが皆様のお役に立てれば幸いです。
(伊藤)
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KOSAI Oriental Healthcare Center/広済鍼灸院
不妊と鍼灸

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