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zoom RSS 脳が痛みを記憶する前に・・・ 〜術後痛に対する鍼灸治療〜

<<   作成日時 : 2015/12/20 12:07   >>

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「頭が痛い」「歯が痛い」「腰が痛い」・・・
私たちが日常的に口にする「痛い」という言葉
そもそも「痛み」とは何なのだろう?と疑問に感じたことはありませんか?

「痛みの定義」
実質的、または潜在的な組織損傷に結びつく、あるいはそのような経験から表現される不快な感覚、または情動経験をいう
(世界疼痛学会(IASP)より)
(情動:短時間で強く作用する脳とホルモンや免疫系、生体物質における興奮状態としての「生理反応」のこと)

なにやら難しい表現ですね
簡単に言ってしまうと、、、
肘をぶつけたときに「いたっ!」と感じる感覚と、脳で感じるイヤ〜な感情(情動経験)をあわせたのが「痛み」だと考えられています

ちょっとぶつけただけでも痛いのですから手術でカラダにメスを入れ
また、手術する臓器によっては骨まで切られて(骨折の状態をつくっている)・・・
想像しただけでも痛いですよね

私が以前勤めていた病院は心臓の専門病院でした
心臓の手術となると、胸骨を縦に切って左右に開いて行います(正中切開の場合)
術後、特に問題がなければ翌日には集中治療室から一般病棟へ帰室となりリハビリが開始となります
創部の痛みには個人差がありますが、痛みを訴える患者さんの中には手術から数ヶ月経っている方もいました

「動くことによって創が開いてしまったらどうしよう・・・」

そんな不安から動かなくなってしまい、肩凝りや背部痛などを助長させてしまっているようにも見えましたが
その痛みを理解するのは第三者には難しかったです

この冬、私は心臓手術(大動脈弁置換術+冠動脈バイパス術)を受けた患者家族となり
術後痛の壮絶さを目の当たりにしました
鍼灸治療が術後痛に有効な治療であることは分かっていたので、この患者にも鍼灸治療を施しました

術後2日目より鍼治療は開始しました
鎮痛剤朝・夕内服中で薬の効果が切れてくるころに痛みが強くなり、時には脂汗を伴う痛さでした
入院中における症状は、創部(正中)というより、奥の方が痛むという表現をしていました
右下腿の大伏在静脈を取ったあとの創は、何カ所か赤く炎症をおこしている状況で
患者の訴えとしては「引きつれるような感じ」という表現でした

入院中は患者が痛いという部位を中心にほぼ毎日施術
鍼の効果は、顕著にでていました(日によって差はあり)
鍼治療前→フェイススケール10(耐えられないほどの強い痛みがある)
鍼治療後→フェイススケール 4(軽度の痛みがあり、つらい)

画像


退院を翌日に控えた術後13日目には、右下腿の創部および正中創を挟むように数カ所皮内鍼
頚・肩・背の硬結部位へ皮内鍼
退院後は2日おきに鍼灸治療を施行しました

退院して10日くらいは鍼灸治療と同時に就寝前に鎮痛剤も服用していましたが
鍼灸治療により痛みが自制内となっているため、就寝前の鎮痛剤はオフしているそうです
右下腿創部の炎症反応も軽減し、引きつれ感も薄れてきています

「この痛みはいつまで続くのだろうか?」という患者が抱える痛みに対する不安を
早い段階で取り除いてあげることが長期にわたる術後痛(慢性疼痛)をつくらない近道ではないかと
治療していて感じました
また、この患者は健康への意識が高く入院前より自身でせんねん灸をするなどセルフケアをし
食事にも気をつけていたことも功を奏したと考えます

「脳が痛みを記憶する前に・・・」

痛みを我慢するのはよくないですので、鎮痛剤を内服するのもいいと思いますが
術後痛の治療の1つとして鍼灸治療が有効であるということも皆さんに知っていただけると幸いです
(広済鍼灸院 スタッフより)

術後痛の鍼灸治療
KOSAI Oriental Healthcare Center/広済鍼灸院

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