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zoom RSS アンブシュアのフォーカルジストニア

<<   作成日時 : 2015/03/11 17:13   >>

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アンブシュアの問題に悩まされている音楽家の方の相談を受けることがしばしばあります。
やはり音漏れに対する訴えが一番多いように思われます。

管楽器奏者にとって、音を出す際にアンブシュアが大切なのは言うまでもありません。
口周辺の細かい筋肉群の問題を改善していくことは当然必要になりますが、それだけで問題は解決しないことが多々あります。

陸上選手が脚だけのトレーニングを行うのではなく、体全体の機能と協調性を高めるような練習を行うように、管楽器奏者も体全体の協調性の中にアンブシュアを位置づける事の必要性を感じます。

見た目や実感では分かりづらくても、体のどこかを調整しただけでも確実に他の部位には変化が起こります。
その僅かな変化の積み重ねが気付きとなり、それが動きの質の向上に繋がり、その先にアンブシュアや特定の演奏スキルの向上という結果として定着していくことにつながります。

アンブシュアの問題を解決するために、「部分-全体の繋がり」と 「動きの協調性」を重視ししますが、その治療のアプローチとして、

1.局所に対するアプローチ
2.部分と全体の繋がりに対するアプローチ
3.動きの協調性に対するアプローチ

といった3つの観点からアプローチしていきます。

1の「局所」に対しては、鍼灸では筋の緊張改善を行いながら、同時に局所の表情筋の筋膜、頭や顔の骨膜、実際にマウスピースが当たる部位の筋膜および筋のポジショニングの修正を試みます。 

2の「部分と全体の繋がり」に対しては、鍼灸では経絡の走行の点から改善を図ります。
経絡の考え方では、必ずしも障害部位とは一見関係なさそうな部位に反応が出ることがあります。
例えば、なかなか治らない腰痛が膝周辺の経絡(ツボ)に鍼治療を行うことによって改善することがあります。
これは、腰の痛みの原因には膝の筋のアンバランスが引き起こしていたことが考えられます。いくつかの経絡は腰から膝の外側、あるいは裏側に沿って走行しているため、その走行上の経絡のアンバランスに治療のポイントがあることが多くあります。

演奏時に起こるアッブシュアの問題でも、原因がくびや肩、あるいは立ち位置のアンバランスが引き起こしていることも今までの事例から考えられたこともあったため、アンブシュア以外のボディバランスもチェックしていきます。

近年では「アナトミートレイン」という筋肉の動きを体の一部ではなく全体の繋がりからの観点から見る考え方がスポーツトレーニングの分野でも取り入れられていますが、筋膜リリースではまさにそのような繋がりの中から口の動きに関連する筋へのアプローチを行います。これは以前のブログでも紹介しましたが、鍼灸の経絡と、とても似ている理論であるため、治療に際しても相性がよい組み合わせということができます。

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そして3の「動きの協調性」に対しては、広済鍼灸院で行われている鍼治療の方法ににより、求心性に脳の運動野・小脳などへの動きの再学習を働きかけることで改善を促しながら、、部分的に不必要な筋緊張があれば取り除いていき、全体とのバランスが取れるように協調性を整え、その後に重力下での効果的な体の使い方を再学習していくというプロセスを経ていきます。

全ての音楽家の方に言える事ですが、アンブシュアであれ姿勢であれ、どんなことでも、歯並びや骨格のサイズやバランスの違いによって、見た目の姿勢や形は異なってきます。

指導者について教えてもらっていても、どうもしっくり来ないことがあるのは、その指導者自信が自分の体という骨格を通して培っきた音楽家としての経験からのアドバイスになるので、どうしても主観的になりがちです。名選手が必ずしも名コーチになるとは限らないように、スポーツの分野においても同様のことが言えます。

以上、広済鍼灸院で行っている、鍼灸とバイオメカニクス的な観点からの音楽家へのアプローチの利点はここにあると思います。

KOSAI Oriental Healthcare Center / 広済鍼灸院
東京都港区元麻布2-1-21 YSビル3F
03-3445-0887

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