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以前深夜の衛星放送で観た映画がなぜか印象に残っている. 香港映画でタイトルは『ドリアン・ドリアン』(フルーツ・チャン監督).途中から観たのであるが,その独特の映像世界に引き込まれて結局最後まで観てしまった. ストーリーはドキュメンタリータッチで進行する. 中国東北部にある小さな町の京劇学校を出た一人の女が香港に出稼ぎに行く.香港で女は売春婦になり大金を稼ぐ.そしてその大金を持って故郷に戻り,事業を始めようとする.故郷の親や親類,彼女の友人たちは彼女が香港で売春婦をやっていたことなど知らない.香港で成功した結果,大金を作ったのだと何の疑いも無く信じ込んでいる.しかし彼女は皆に単純にもてはやされてることに何かの迷いがあるのだろうか,事業を始められず再び京劇の踊り手として生きていくことになる. こんな感じでストーリーは進展していくのだが,この映画の特徴は隠しカメラでひっそりと主人公の日常をそのまま撮っているようで実になまなましい.ただし,若い感性に満ちたとても新鮮に感じる映像だった.(興味のある方は観てください.) 以前私はよく映画を見ていたのだがここ数年間はろくに観ていなかった.ドリアンの刺のように,久々に心に引っ掛かる映画だった. by 伊藤 久敬
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